設備案内
コントロールセンター

コントロールセンターでは、日々の設備の状態監視から原油荷役作業、防災管理までDCSと呼ばれる大型のコンピュータを駆使し基地全体を管理しています。
- DCS(Distributed Control System:分散制御システム)
原油タンク

直径80m、高さ22mタンクが42基、直径61m、高さ22mタンクが3基(合計45基)、最大貯油量約450万kLの原油タンクを保有しています。
屋根

当社の原油タンクの構造は「浮き屋根式タンク」となっており、常に屋根が油面と接しているため、原油の揮発を抑制しています。
ウインドガーダー

台風など強風の衝撃からタンクを守るため、原油タンクにはウィンドガーダーを設置しています。
通常のウィンドガーダーは原油タンク1基あたり3本程度設置されていますが、沖縄の台風にそなえて、6本設置されています。
これにより風速80mに耐えられる設計となっています。
ミキサー

タンク内原油の性状均一化のため、原油タンクの側面にミキサーを設置しています。
漏油検知器

原油タンクの側溝には原油の漏洩が検知できるセンサーを設置しています。
漏洩を検知した場合は速やかにコントロールセンターで把握できる仕組みになっています。
泡消火設備

万一の火災発生に備え、原油タンク上部に泡消火設備を設置しています。
消火薬剤は地上の消火剤タンクからポンプを使用して、消火配管経由で原油タンク上の消火設備へ送ります。
なお、当社使用の泡消火薬剤には有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)は含まれていません。
原油配管

基地内に直径60インチ(152cm)の原油配管が、構内総延長で約20km張り巡らされています。
原油荷役設備

荷役作業をするために到着したタンカーは、シーバース(海上桟橋)に係留されます。
原油受入の際は、タンカー側のポンプを使用してパイプラインを経由し、当社の原油タンクに積み込まれます。
原油出荷の際は、当社の原油出荷ポンプを使用してパイプラインを経由し、タンカー側に原油を積み込みます。
原油出荷ポンプ

原油タンク内の原油をタンカーへ移送するため、ポンプを4基設置しています。
各基1時間あたり4,000klの原油を払い出せる能力があります。
出荷作業時には複数基のポンプを組み合わせて使用します。
ローディングアーム

シーバース(当社側)の配管とタンカー側の配管を接続し、原油を安全に移送するための設備です。
環境・安全対策
沖縄石油基地では環境への配慮や安全性、非常時対応能力の維持・向上のため、様々な体制や設備を保有しています。
ここではいくつかの設備や体制について紹介します。

自衛消防隊
万一の災害に備えて、甲種普通化学消防車、大型化学高所放水車、泡原液搬送車を配備しており、自衛で構成される消防隊員が日々操作訓練を実施しています。

大容量泡放射システム
石油コンビナート等災害防止法で定められた大容量泡放射システムを配備しています。
当設備は1分間に3万ℓの消火泡を放射することが可能であり、2基配備しています。

固定式泡消火設備
消防法に基づき設置している泡消火設備で、加圧送水装置、泡消火薬剤(以下消火剤)貯槽を含む比例混合装置、泡放水口、これらを繋ぐ配管によって構成されており、石油基地構内各所、全ての原油タンクへ消火剤を供給しています。
泡消火設備に使用する泡は、水と火薬剤を比例混合した水溶液を用いて発泡させます。
この泡は、耐火性、流動性、付着安定性に優れており、燃焼物表面を大量の泡で覆うことによって酸素を遮断して消火します。
油火災に有効な消火方法を用いています。
なお、当社使用の消火薬剤には有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)は含まれていません。

消防艇(タグボート)
消火能力を備えた消防艇を配備しており、火災発生時に消火活動を行います。
また、タンカー入出港時に曳航を行うタグボートの役割も兼ねています。

油回収船
原油の海上漏洩が発生した際に備え、油回収が行える油回収船、油回収補助船を配備しています。

オイルフェンス展張船(作業船)
可搬式オイルフェンスの曳航・展張を行います。また、タンカー入出港時に綱取り等を行う作業船も兼ねています。

防油堤
原油タンクの周囲は高さ約2mの防油堤に囲まれています。万一、原油タンクから原油が漏洩しても防油堤外に出ることはありません。

流出油防止堤
防油堤に加え、敷地の周囲にも高さ約2mの流出油防止堤を設け、基地外への油の流出を防ぎます。

排水処理設備
石油基地構内、各種設備から発生した排水を処理し、基地外へ排出しております。
沖縄県およびうるま市と公害防止協定を締結しており、そこで定めた各種測定項目の基準値に加え、協定よりも厳しい社内基準(自主管理値)を設けて運用しています。

可搬式オイルフェンス
海上に原油が漏洩した場合、拡散を防止するためオイルフェンスを5基保有しています。
各種船舶を利用して合計で1,000mの展張が可能です。

グリーンベルト(緑地帯)
沖縄県およびうるま市と公害防止協定を締結し構内緑化に努め、維持しています。
敷地面積の約20%が緑地帯となっています。